新作12/31「幻庵」発売!

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上下巻で850ページあって、これが大晦日に出ます。
12月31日に本が出るというのは日本出版史上初めてです。

実は本というのは12月の20日くらいで全ての本が刊行して、後は出版社も休むし取次も休む。
だから年末年始は新しい本が出ないんですが、例えば地方のショッピングモールのような大きなところは正月の三が日にものすごい人が来ます。
家族連れが多い。
そこでお父さんは買うものが無い。
子供はおもちゃを買ったり、女性は服を買ったり食べ物を買う。
しょうがないからお父さんは本屋に行くんですが、本屋には新商品が無い。
他の店には福袋を始めとして新商品が置いてあるんですけど本屋には無い。
だから書店は何年も前から「新商品出してくれ、正月に新しい本を出してくれ」と言ってるんですが出版社は「正月ぐらい安ませてくれ」、今まではこうだった。
ところが今回出版社や取次が頑張って「何とか大晦日に本を出そうじゃないか」という事で今年の大晦日は結構本が出ます。
その中で「小説も新しいものを出そう」という事で文芸春秋社に「大晦日にちょっとごっついの出してくれ」と頼まれた百田さんが新刊を大晦日に出します。
それが幻庵 上幻庵 下
です。
井上 幻庵因碩(いのうえ げんなんいんせき)という江戸時代の碁打ちの話です。
江戸時代に四つの家元があったんですが、そのうちの一つ井上家の第11世です。
この人は引退したのちに幻庵と名乗るんですがそういう男の60数年の生涯を描いてる。

これからが人工知能vs人間の、囲碁の本格的な幕開けだと思います。
でも現状人工知能は60億円の開発費をかけて、最新鋭のCPU1202台とGPU(グラフィック処理ユニット)176台を揃えて動かしてます。
つまり一人の棋士に対して一個師団ともいえる軍勢を動員してようやく戦闘準備が整う。
その事実を前にした時、人類が改めて囲碁というゲームを如何にすごい高みに登らせたのかが分かります。

最新式のコンピュータ1200台を連ねてやっとこさ、人類と良い勝負ができる。
ここまでの高みに達したのは何故か?誰か?
これは日本人なんですよ。
囲碁は3000年前の中国で発祥したんですが、ここまでの高みに達する事が出来たのは江戸の260年間の間の、江戸のプロ棋士たちが居たからなんですよ。

世界でも非常に不思議なんですが、家康が碁が好きだったので当時自分の師匠だった碁打ち達に家元を作らせた。
四つの家元を作ってそこで彼らはひたすら碁ばっかり打ってた。
でその四つの家元で一番強い人が名人になるので、日本全国から天才少年を次々と集めてひたすら碁の修業をした。
で、その中で一番強い人が家を継げる。
それ以外の人は全員家を去らないといけない。
だから必死なんですよ。
同門の少年たちをとにかく全員打ち負かしてやっと家元の当主になれる。
家元の当主になったら今度は他の家の当主たちと戦って、そこで圧倒的に勝ったらやっと名人になれる。
つまり世界史上でも珍しい、ゲームを専業とする集団が江戸の260年間の間に生まれた。
その260年間切磋琢磨してる間に囲碁はとてつもない境地に達したんです。

幻庵はその江戸の幕末、つまり最も江戸の碁打ちのレベルが高かった時の碁打ちです。
どのくらいレベルが高かったかというと今の現代のトッププロ棋士たちが当時の棋譜を見て「うぅぅ、ワシらこいつらに勝てる自信ないな」と思わず言ってしまうくらい強かった。
「こんな恐ろしい碁打たれへんで」と言ってるくらい。
その恐ろしい碁打ち達の中に、井上 幻庵因碩という破天荒な天才が居た。

原稿用紙で1400枚の大作らしいです。
改めて文芸春秋から百田尚樹さんの最新刊幻庵 上幻庵 下
満を持しての発売になります。
小説、文芸ファンの方は年頭から必読になりそうですね。
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