日本キューバ議連の古屋氏、大使館訪問。前議長死去に弔意

日本キューバ議連の古屋氏、大使館訪問。前議長死去に弔意
古屋さんは自民党の中でもかなり保守的な議員。
その古屋さんが何故カストロなのか?
元々議員一年生になった時に、何か自分の思うところをやりたいなという事で、その時はキューバに非常に興味を持っていたのでキューバに行ってみた。
行ったらカストロに会えちゃった。
そしたら魅了されてしまった、人間としてのカストロに。

カストロとまではいかなくても例えば日本の政治家でもちょっとこの人と思うような人は大体人たらしです。
だからカストロともなればそれは世界史的な人たらしだと思う。
古屋さんは「目がしっとり濡れてて魅入られてしまう」と言ってました。
カストロに惚れちゃってるんですね。
で日本に来た時も記者会見をやったりなんかして、一年生議員だった古屋さんは「よし、キューバ議連を立ち上げよう」と言って立ち上げて、当時はまだ一年生だから議連の会長なんてできるわけも無いので三塚博さんにお願いして会長をやってもらって、で日本キューバ議連というのは結構歴史がある。
日本の政界とはそういう繋がりだし、日本がキューバと国交ありますから、別にアメリカとはもともとスタンスが違う。

このカストロの死の後、日本のメディアでも随分カストロを英雄視する、チェゲバラとカストロという要するに伝説の革命家ですよね。
この人たちを持ち上げる報道があって、一方では割合保守的な人たちの中から「これはいかがなものか?」という声もある。
どちらかと言うと親米保守的な政治家達からはかなりの批判がある。
つまり「カストロなんて独裁者であって自国民を虐殺してきたような人間じゃないか?何を持ち上げてるんだ?」と。
でこのカストロに関しては非常に日本国内での評価が分かれる。
例えば古屋さんの様な保守系の政治家でも「キューバとは仲良く」、そして「カストロとは仲良く」という風にやってる人たちもいる。
これは実は世界的に起きていて、西側と言われる世界の中でも例えばカナダのトルドー首相、この人がカストロの死に対して「偉大な革命家の死」という感じで追悼の言葉を発表してる。
それに対してアメリカの政界から例えば大統領予備選に出馬したマルコルビオ、この人はキューバ系ですから「パロディーじゃないんだったら恥ずべき言葉だ」と言ったり、或いはテッドクルーズもお父さんがキューバ系なんですよね。
でテッドクルーズも「カストロなんて毛沢東とかポルポトとかスターリンと並ぶような独裁者じゃないか」と言ってる。
つまりアメリカの中ではまだそういう様な評価が依然として強い。
それはキューバ系アメリカ人と言われる人たちがキューバから難民として来ている。
で元々どういう人たちが難民になったのかというと、元々のキューバはアメリカの裏庭なんて言われてました。
そういうアメリカの植民地的な位置付けにあったところでのある種の上の方の階級の人たち。
その後革命が起きます。
そうするとそれまで上の方の階級に居た人たちが引っ繰り返るわけです。
で「ここには居られない」、つまり革命政権下では自分たちは弾圧されてしまうという事でアメリカに逃げてきた人がいる。
それからカストロが政権を取ってからは経済制裁されてるから非常に生活が厳しくなる人がいる。
こういう人たちが経済難民化してアメリカに出てくるという事だからキューバ系アメリカ人は基本的に反カストロ、反現体制なんです。
これが特にマルコルビオなんかは自分自身もそういうファミリーの出身だったり、或いはそういう人たちが支持者だから。
それはやはりカストロそのものを持ち上げるという事は出来ない。
ですからこういうアメリカを挟んだカストロに対する評価、それがまたカナダや日本でも色々物議をかもしている。

大きく見てカストロの評価を世界史の文脈で置けばこれはもうキューバ危機というものに尽きる。
反米を追求していった結果、結局窮地に陥ってしまったときにソ連の核配備を受け入れるという選択はやはり歴史的にはあまりにも重たい。
これは人間的魅力では償いきれない。
ただそういう感じを古屋さんとかが持つ。
当然それは自由な事ですが例えば大昔の話だけど毛沢東が存命中に日本のノーベル賞作家、大江健三郎さんが訪問して会見するわけです。
で会見記を書いてる、ものすごく恥ずかしい会見記を。
それには歴史的な大人物を仰ぎ見るような、毛沢東の前で土下座してるような礼賛文を書くわけです。
で戻って来ると「岸信介は最低のちんころ野郎だ」という言い方をする。
つまり人を見るって結構難しくて、そりゃあ毛沢東なんて人たらしに決まってる。
田中角栄だって篭絡されるわけだから。
そうするとその人が同じ手で何千万人を犠牲にしてる。
このあたりの事はやっぱり大きな機微としてはこういう人物を評価するときには気を付けないといけないなという事は感じます。

日本にとってみればキューバという国とは国交があって、更にこれはカナダのトルドー首相も言ってるんだけどカストロに対するプラスの評価としては教育や医療に関してはキューバの中で大変な恩恵をもたらした。
これと同じことを古屋さんも言ってました。
貧しい国なんだけど国民に対する教育は非常に高いレベルの教育を無償で受けることが出来る。
だから非常にレベルの高い教育を受けてる人が多い。
中でもとりわけ医療関係には非常に力を入れてきたのでキューバ出身の医療従事者は非常に多い。
更に国際的な色んな活動でもキューバの人材は非常に活躍してる。
それから日本との係わりで言うと医療の点では髪の毛の抜けない抗がん剤の開発を日本とキューバで既に進めている。
そういう最先端の研究を一緒に出来るぐらいのレベルを持っている。

あとは国民的な象徴にこの長い年月なり続けるというのは、それ以外のいわゆる共産圏の指導者とは在り方の根本は違いますよね。
これだけ自由主義圏が事実上勝利した後ここまで求心力が全く落ちなかった。
ただ日本の新聞が無条件に英雄視するのはいかがなものかという例として、朝日新聞はちゃんと一面トップ記事では正確な評価をしてます。
ところが別のページで「革命と独裁、英雄逝く」という見出しでびっくりしました、英雄が好きだなあと思って。
やはり新聞の見出しでカギカッコ付きとはいえ、社会主義の大敗北が分かって30年以上経ってるのにまだ英雄視するんだと思ってたら驚きはまだ続くんです。
今度は社説。
この社説がびっくりで「カストロ氏死去、平等社会の夢今なお」。
凄いでしょ?
書き出しがまた凄い。
「フィデルが死んだ」。
社説ですよ?
あのねぇ、ハードボイルドの小説の書き出しじゃないんだからさ。

「強烈な個性で国際的にも長く存在感を放った人間像には、社会主義革命が遠い過去のものとなった今なお世界の不平等を問い続ける力があった」という風な評価をしてて最後に「公正で平等な社会をどう平和的に築いていくか?カストロ氏の死を機に理想と挫折が交差した20世紀の歴史を振り返り」と書いてあるんだけど、これはあまりにもまだ社会主義幻想のまだただ中に居るとしか言いようがない。
まあ社説は誰も読まないから影響力は無いかもしれませんけど、社説でやるというのはかなり大胆だと思いました。
関連書籍 キューバ革命勝利への道――フィデル・カストロ自伝
関連記事

コメント

非公開コメント