デフレ心理払拭できず、日銀総裁

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黒田総裁が事実上敗北宣言をしたという報道が相次いでるんだけど、これあまりにも表面的すぎる。
日銀の緩和策は本音と建前の二面あります。
言い方を変えれば二層構造になってる。
ところが表面のところしかメディアは報道しない。

確かに金融緩和の最大の狙いはデフレ脱却、インフレ誘導、物価上昇率2%、これは間違いない。

もう一つの狙いは円安誘導。
つまり旧民主党政権下で企業や、或いは日本経済が何に一番苦しんでいたかというと円ドル70円、80円という極端な円高。
これを何とか円安方向に持って行かなければ、日本経済の復活は無いぞという事は予てから言われていた。
とは言っても今は国際間の縛りがきつい。
普通ならオーソドックスなやり方として為替介入、つまり為替マーケットで円を売ってドルを買う、円を売ってユーロを買うという事。
しかしそれをやると為替操作国という烙印を押されてしまって場合によってはペナルティーを課せられる。
加えて日本の為替政策というのはアメリカのお墨付きが無いと出来ない。
という事で次善の策として何をやるかというと大量に円を供給していき、ドルとのバランスを崩すことによって円安に誘導する。
だからこれ本音のところでは円安誘導だった。
そういう意味では一定程度どころかかなりの効果はあったと思う。
ただ一方で建前のところのデフレ脱却は出来ないものだから、その点については黒田総裁も説明がつかないんだろうけど、僕もこの点については最初から懐疑的でした。
どういう事かというと「デフレというのは通貨的現象だ」とよく言われるんだけど必ずしもそうではなくて、金融緩和をしたからと言ってインフレになるという因果関係、因果律は経済学的にも立証されてないんです。
通貨をどんどん刷って供給すればインフレになるというきちんとした因果関係が証明できてない。
ただこういう説明はある。
通貨が大量に供給されてくると、人々の将来的に「インフレになるんじゃないか?」というインフレ心理に働きかけることによって間接的にインフレ誘導になる。
そういう事も無いわけじゃないけど、「これをやれば100%こうなる」という説明自体がそもそも誤りだった。

ただ元々の狙いは円安誘導であって、それはかなりの成果を出したと思う。
だから異次元の金融緩和というのは一定程度の効果はあったけどその役割を終えたという事が言えるんじゃないかな。
関連書籍 デフレの正体 経済は「人口の波」で動く (角川oneテーマ21)
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