皇后さま82歳に、「生前退位」表現に衝撃

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皇后陛下は必ず文書でこういう事をお誕生日やなんかの時にお出しになる。
よく考えられた文章だなといつも感心します。
この一年のご活動を振り返られ、そして日本で起きたこと、世界で起きた大きな事柄も織り込みながら、これだけ日本国と内外の事をきちんとご覧になっていて且つ国民に対しても、例えば被災された方々を取り残すことが無いようにという様な非常に優しい形なんだけど一つの教訓であったり、或いはご自身が天皇陛下と共にどういう風な歩みをして行かれるのかという様な事、ご家族の事ももちろんお書きになっていらっしゃるんだけど、これは大変良く考えられた文章だなという風にいつも感心させられます。
当然スタッフも居るんでしょうけど、両陛下はご自身で自らお書きになる。
そして何度も推敲されるという事。
皇后陛下は実は歌人としても素晴らしい方です。
素晴らしい歌もお詠みになるんですけど、何しろ毎度拝見する文書、これが素晴らしいという事にまず常に一国民として感動を覚えるわけなんですけど、「生前退位」という言葉は一体何なんですか?
僕自身も生きてきた中で聞いたことも無い言葉。
ハッキリ言って気味の悪い言葉。
だってこんな事言います?
凄く違和感がある。

この言葉に皇后陛下は衝撃を受けていらっしゃる。
天皇陛下に近しい方々にとってはあの言葉というのはそうだろうなという風に納得しますよね。
そんな言葉が何でこんなに独り歩きしてるんでしょうか?

これを伝える報道の中で最後に宮内庁の役人に「皇后さまはこれだけ衝撃を受けられたそうですね」と恐らくマイクを向けたんでしょう。
それに対して「生前という言葉が何か引っ掛かったのかもしれませんね」という感じの回答をしてる。
とんでもない連中だと思いませんか?
宮内庁って何やってるんだろうという風にびっくりしました。

この生前退位という言葉を全メディア横並びで当たり前のように使ってるけど、もしかしたら宮内庁側の造語ですかね?
しかも衝撃を受けている皇后陛下に対して「生前という言葉がきつかったんですかね?」みたいなコメントを出すってどういう神経なんだろ?
これは皇族であるとか皇后陛下であるという事以前に人間としてどうなのかと思います。
普通こんな事、こんな言い方は一般人でもしません。
だからそういう感性の方々が宮内庁で両陛下、或いは皇族方を取り巻いて仕事をしてるという事に対しては大変強い危機感を感じます。

メディアも気を付けて頂きたいと思うのは、この言葉に一応カギカッコくらいは付いてます。
ただ最初の頃は付いてもいなかった。
何かほとんど何の疑問も無く全社横並びでしょ?
皇室に何らかの思いを寄せていると思われるような産経新聞でもそうです。
なんでそういう風にみんな横並びになってしまうのか?

どうも天皇陛下や皇室全般に対する敬語の使い方に統一感が全然無い。
その不統一なのが例えばメディア独自にそれぞれ何らかの方針があるならいい。
方針が見えないのが問題。
さらに皇后さまという言い方も妙で、とはいえ一般の人が話す時に、例えば僕たちのおばあちゃん世代とかだと皇后陛下の事を「美智子様がね」って言ったりするじゃないですか。
その事にまでいちいち言葉狩りをする必要は無いけど、メディアが、特に活字で伝える場合にこの皇后さまという言い方もちょっとどうかなと思いますよ。
陛下を付けるという風に決まってるわけですから。
だからそういった正式な呼び方をきちんと踏まえたうえで、ところどころ理由があって少し砕けた呼び方を使い分ける事がある、もしかしたらそういう場面があるのかもしれない。
だけど活字でしか我々はこういうきちんとした呼称というものを学ぶ機会が無い。
日本人にはそういう事を学習する機会すら無い。
メディアがそこを放棄してしまってるから、特に活字のメディアが。
これは問題だと思います。

皇后陛下をはじめとした皇族の方々に衝撃まで与えてるんですよ?
反省の弁くらい出してくださいよ、張本人だった人は。
誰なんですか?この言葉を最初に言いだした人。
これに関してはきちんと犯人探しをするべきだと思ってます。
何事に関しても「それは不敬罪だ」という言い方をするのは好きじゃありません。
だけどこれはことが違いますよ。
やっぱり人としてこんな事を普通しますか?

更に言うなら天皇陛下のお言葉がありました。
このお言葉に対して色んな形での議論があるのはいいです。
だけどあれをしっかり受け止めようとしてあまり余計な忖度をしないでお聞きすれば、まず一つは広い意味でご公務と言われてる。
だけど本当の意味でそれは天皇陛下がなさらなければならないご公務なのか疑問なものってたくさんある。
我々が拝見してても色々な行事に御出ましになるとか。
そういうものが恐らく多すぎるんだろうなと簡単に拝察できる。
あのお言葉の時にも天皇陛下のスケジュールが発表されましたけど、これは80を過ぎた方には拷問みたいなものじゃないですか?
だけど陛下はご自分からそれをえり好みされたり拒否されたりという事をしない。
じゃあなんでこんな事になってるのか?
それは宮内庁の裁量に任されてるからです、行事への御出ましが。
だって昭和天皇の時にはそんなに無かったわけですから。
どういう事かというと宮内庁の人たちは役人がローテーションで来る。
で宮内庁という役所には例えば国土交通省みたいにあまり利権は無い。
ところが天皇陛下がどこにお出ましになるかを決める事が一つの役所としての権限になる。
そしてそれがどんどん肥大していく。
たまったものじゃないです、そんな事だったら。
だからそもそも天皇陛下が一番大事にされようとなさってる祭祀、そして国事行為、こういう事を中心に天皇陛下のご活動というのはあって、もちろん被災地だとかそういうところに訪問されるというのは両陛下の強いご希望があるでしょう。
それ以外のものに関してはやっぱり極力整理すべき方向じゃないですか?
ところがそこが何か「自分たちの権限の揮いどころだ」みたいになってるとしたらこれはとんでもない話。
そして挙句の果てに衝撃を受けられたという皇后陛下のお言葉に対して「生前という言葉がちょっときつかったんですかね?」と言うなんてとんでもない、一体どんな人たち?
君側の奸(くんそくのかん 君主の側で君主を思うままに動かして操り、悪政を行わせるような奸臣(悪い家臣・部下)、の意味の表現。「君側」は主君の側、という意味)という言葉が浮かんだんですが君側の奸にすらならないですよ。
君側の奸にすら及ばないような話だと思います。
関連書籍 歩み―皇后陛下お言葉集
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