タイのプミポン国王死去、88歳

タイのプミポン国王死去、88歳
このプミポン国王の死去に関して要するに「国家として巨大な損失」と言ってるんですが僕はASEANにとって巨大な損失だと思う。

映像でご覧になった方も居ると思うんですが亡くなる前、病院の前に人々が詰めかけて「国王陛下万歳、何とか助かってくれ」という状況だった。
そうは言うものの何年か前から「ご高齢だからいつかはこういう日が来るだろう」という事はずっと言われてきてた。

あえてここで最初に結論めいた事を言ってしまうと、やっぱりタイの方々に対してはちょっと失礼な言い方になるかもしれないけど今までタイは長らくこのプミポン国王の良識というものに頼り過ぎてきた。
タイの政治は常に国王陛下が軸になってバランスを取ってきた。
これが無くなるというのはものすごく大きい。
そして10か国のASEANの中でインドシナに5か国あるんですけど、あの中でタイが一番の大国。
その大国というのは経済発展を先んじてしているという事もあるけどそれだけではなくてやっぱり文化的にも、そしてこの国だけが植民地支配を受けていない。
そういう意味で自分たちの文化をずっと永らえさせてきているという点においても間違いなくASEAN地域の大国。
この一角が不安定化するというのは大変まずい。
特に今の軍政というのは、但し誤解があってはいけないのはタイの軍隊は国王の軍隊です。
国王陛下の体調がずっと悪かったので要するに「国王陛下の意向を使ってちょっと軍政が好き放題してるんじゃないの?」という話はあるけど、ただ言ってみればそういう様な存在だったんですが、この軍政が中国にどんどん近づいて行ってる。
要するにそういう中国側の意向に沿った様な事を最近もしていて、例えばつい最近のニュースで言うと香港の雨傘革命のリーダーだったジョシュアウォンはタイの団体からの招きでシンポジウムに出ようとしたらバンコク空港で拘束されて入国拒否された。
これも中国側の意向にタイ側が配慮した結果です。
ただタイにしてみればウイグル人の難民を相当多く抱えていて、ウイグル人が関与したとされている事件も起きている。
そういう中で中国当局とある程度の連携をせざるを得ない面もタイにとってみればあるんだけど、ただ中国側がプミポン国王が亡くなりタイの政局が不安定化することを利用しないはずは無い。

タイの隣国のカンボジアやラオスは中国のほぼ属国化している。
そういう流れの中でよりタイにもいろんな形で中国が食指を伸ばしてくる。

それから記事の中にも出ている王位継承第一位の皇太子。
この皇太子がまたびっくりするような人。
ハッキリ言ってトンデモ息子。
この人三回くらい結婚してるんですけど、代々の奥さんと殆ど下世話な三流のタブロイドネタみたいなトラブルを起こしている。
何番目かの奥さんは、皇太子の奥さんを出したという事で一族が腐敗し、そして離婚して要するに王席離脱。
つまり普通は分かれても一応その時の名字を名乗ってもいい事になってるんですけどそれも全部剥奪しちゃったりという大騒ぎをしたり、それでいてこの王子は自らナイトクラブに出かけて行って彼女を探すというね。
極めつけは裸同然の格好で外遊に出かけて行こうとしたり、とんでもない人。

10年以上前から「もしプミポン国王に何かあったら、次のあの人じゃ大変だ」という事をタイの人はみんな言っていた。
もちろん国王陛下は国政の実務そのものをやっているわけじゃないんだけど、どうしてそういう言い方をするかというと例えばタイは今まで何回もクーデターが起きてます。
じゃあ不安定なのか?というとそうではない。
要するにクーデターが起きました。
軍が奪取しました。
この軍というのは王様の軍なので、奪取して色んな事をストップさせます。
つい最近もありましたけど黄色いシャツと赤シャツが衝突したりという事もあった。
でも国王陛下が一言「もうそろそろやめなさい」と言うとやめるんです。
そういう風にもう国民全部が王様の言う事は聞く。
そういう風な威光でもって国が何とか収まってきた。
で、そういう能力というのか威力というのか権威としての力。
これはこの皇太子にはどう考えても無い。
この事が物凄く懸念されていて、「とうとうその時が来てしまったか」と。
タイの人たちが一番恐れていた自体なんです。

この皇太子は60代で、60代でもつい最近そういう騒ぎを起こしてるんですよ?
で、王女様も居るんです。
国王陛下の娘が居るんですけどこの方が実は国民の尊敬をものすごく集めてる人で、本当はこの人が継いだ方がいい。
王位継承権第二位で、前から待望論があるんですけど一応順番というものがある。

それから問題があると言われている皇太子を今の軍は物凄く持ち上げている。
だから軍とは仲良しという不思議な関係にあって、そうすると完全な御輿になる可能性がある。
これはやっぱりASEAN全体にとってもあまりよくない状況。

一方の王女様は、王女様ブランドで例えばポロシャツとかそういうものが売り出されたりする。
それがワアアッと売れる。
例えば秋篠宮殿下が前にご家族でいらしたときもご家族みんなお揃いで王女様ブランドのシャツを着ていらした。
それはどういうことかというと王女様のそういった事をやる財団みたいなのがあって、それでシャツとかを売ります。
そのお金で困った人を助けるという様な事をずいぶん自由にされている方で、そういう活動も含めて物凄くタイの国民から、実は王女様は尊敬されている。
でも息子が不肖の息子さん。

もう一つだけ言うとタイだっていろんな不安要素があったんです。
例えば70年代には赤化の危険性が凄くあった。
とくに北部のゴールデントライアングルの辺りというのは赤化、要するに共産主義との戦いの最前線だった。
ここに行くと今もそういう村というか集落があるんですが、中国の国共内戦の時に逃れてきた元国民党の残党たちが居る村がある。
メイサロンという村なんですけど、この元国民党の残党だった人達の子孫というのが70年代には反共の砦としてものすごい戦いをするわけです。
その直後、それがちょっと治まった時にプミポン国王が、当時は道も整備されていないようなところをご夫婦お二人が軍用ヘリでわざわざお越しになって、雨も降ってたからどろどろの道に降り立ってそこに居る中国系の人たち、国民党の残党だった人たちに対して「本当にタイのためによく戦ってくれた。あなた達の素晴らしい戦いぶりに感謝し、名誉あるタイの国民として迎えたい」と仰った。
言ってみればよそ者ですよ?
元々中国系なんだから。
この人たちがそのあとに言った事は「自分たちは次に何かあったらタイのために死ぬ覚悟がある」と。
要するに「あの時の国王陛下の言葉で自分たちはようやく安住の地を得た」と。
つまり元々は国共内戦に敗れて、場合によっては中国に帰ろうとしていた人たち。
だけどここでまた本当に血みどろの戦いをして、その事をこれだけ評価してくれて「名誉あるタイ国民だ」と言われたときに「ああ、もう自分たちはここに骨をうずめる」と。
そして「今後もタイに何かあったら自分たちはそのために戦う」という風に言ってて、それぐらい国王陛下の威力というのは凄いんです。
こういう話を聞いてるので、だからプミポン国王陛下の人格というのは素晴らしいものがあるなと。
タイの人たちに話を聞くとそういう話というのが色んなところにある。
ですから彼らは「自分たちは中国系ではあるけど間違いなくタイ人だ」と。
そういう風に国民としてそういう人たちを招き入れる、懐に抱くという様な国王のものすごいお人柄。
ですけどこの方が亡くなった事によって、今までこの人頼みだったところがあるからこれからタイはどうなるんだろう?
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