配偶者控除見直しに慎重、菅官房長官

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簡単に言うと103万円の壁とよく言われていて、奥さんの年収が年間103万円を超えると税金がきちんと適用されて、配偶者控除が適応されなくなる。
それに加えて会社に勤めてる人にも家族扶助というのが出るんですがそれも103万円を奥さんが超えてくるとカットされる。
だったら103万円を超えないように程々に働いていた方が色んな意味で得だよね?と。

もう一つ130万円の壁というのがあってこれを超えると社会保障費もきちんと払わなきゃいけない。
そういった色んな段階があるんだけどそれはさておきこの問題でいくつかポイントがあるんですけど大前提として来年度税制改正の焦点になっています。
税制改正って何なのかというと来年度予算の入り口の来年度の税制をどうやって設計して収入をどの程度、税収をどの程度得るのか?
これを決めるのが税制改革。
だから予算編成と一緒に進めていかなきゃいけない作業で、年末にこれは一番のピークを迎えます。
これを仕切ってるのが自民党の税制調査会で、政府税調というのもあるんだけどこれはどちらかというと中長期的な税制の在り方を議論するところで、毎年毎年の税制改正を仕切ってるのが泣く子も黙る自民党税調と言われているところ。
組織的には政務調査会の下に位置してるんだけど政調会長どころか党総裁もかつては党税調には口を挟めなかった。
ですから党税調がそもそもこの方針を打ち出したんだけど結果的にどうも決まりそうにない。
もう少し枝葉の所も言えば公明党も来年の都議会議員選挙や国政選挙が見えてきてる中でこの配偶者控除見直すという事はどちらかというと低所得の人たちに対して辛い制度になるという事で要するに弱者配慮という事もあって(本当はそうじゃないけど)公明党が大反対。
そういった種々の状況があって今回どうもこの配偶者控除見直しは先送りされそうだ。

要するにこれで党税調のメンツは丸つぶれになって権力を持った税制調査会の時代が終わった。
この見直しが先送りになった事を持って、これまで物凄い力を持っていた党税調の役割が終わった。
そういう風にこのニュースは見るべきです。

これだけをやっちゃダメなんですよ。
これだけをやるから色んなところに問題というか矛盾が出てきちゃう。
これは税制全体を見直していく中での一環として捉えないと色んなところに矛盾が出てきてしまう。

日本の税制というのはあたりの旅館です。
どういう事かというと例えば昭和30年代40年代に本館が建ちました。
この時代には新婚旅行で東京の人間はあたりに行くというのが定番になってて観光地としてはかなりメジャーな存在だった。
本館が建ちました。
かなり観光客が来るという事で別館が建ちました。
で新館建てました。
そしてそれぞれが相互に行き来できるように、或いは大浴場や大広間に行けるように渡り廊下でつなぎました。
ところがあたりは斜面の高いところに建ってるものだから二階と三階が繋がっちゃいました。
そうすると自分が今どこに居るのか?
或いは大浴場に行くにはどうやって行ったらいいのか?
さっぱり分からなくなる。
つまりこういった増築増築を重ねて行ったのが日本の税制。
そういった中で全部頭に見取り図が入ってるという人は極限られた人しか居なかった。
旧大蔵省の連中ですら全部入ってない。
「だから大蔵省の連中は俺に文句を言ってこられないんだ」と頭の中に見取り図が全部入ってるある人は言ってました。

そういう意味でいうともうダメだね、党税調は。
見取り図が頭に無い。
つまり税制全体で矛盾が起きないようにこの配偶者控除も考えていかなきゃいけないんだけど今これを実行に移したらバラバラになりますよ?
日本の税制、特に所得税を中心とする個人の税制が。
だからこんな事できっこないんです今の段階で。
とは言っても安倍さんの目玉政策の一つだから、その中で無理をしてやろうとしたからこんな事になった。

それぐらい自民党内の勢力図というか権力構造がこの税調の問題一つ取っても変わってきてる。
だから税調にそれだけの重い人材を置いてないって事もあります。
それとこれはずいぶん空気を読んでると思う。
例えば「じゃ無理やりやろう」という空気にどうしてならないかというと、要するに「女性の輝くなんとか」って言ってます。
本音としては女性をどんどん労働市場に引っ張り出そう、労働力不足を女性や高齢者でどんどん賄って行こうということだって言われてるんだけど実際に自民党というのは地方の色んな中小企業だとか、地方の色んな人たちというのが支えになってる。
特に自民党が下野してそこから再生してくるときに凄く力になったのは地方の女性たちなんですね。
女性の会というのがかなり熱心に色々と動いてくれたという事で自民党はもう一度与党に返り咲いた。
その非常に大きな力になった。
その中には主婦の方というのが結構いらっしゃる。
主婦で全くの専業主婦とか、或いはパートタイムで働いてるという様な方たちが結構支えてくれてる面があって、そういう人たちの話をミーティングして聞くと、「じゃあ社会でバリバリ働いてない私達には価値が無いのか?と言われているように思えてしまう」とこういう声がずいぶん上がってきた。
つまりこういう人たちの意見というのも聞いてみれば、やっぱり必ずしもどんどん女性を労働者にして行こうという流れをあんまり急速に進め過ぎるのもちょっと問題がある。
それが一つ。

もう一つはさっき130万円の壁という事を書いたんだけど、じゃあその社会保障費を全部払ってでも「その方がいい、その方が得だ」というところまで行くには大体160万円くらいまで年収がないといけない。
そうすると今までの103万円の壁と言ってた時と比べると大体月に4~5万円を余計に稼がなきゃいけない。
これは例えば今までパートタイムで働いてた人からしたら結構大きな額です。
だってパートタイムの時給って一体いくらですか?という話から考えると数十時間働かなきゃいけないという事になるでしょ?
これはやっぱり大変なんですよ。
だから「月に4、5万余計に稼げばいいじゃないか?」と言う人居ますけど、いやいやそんなに簡単じゃないでしょ?という事なんです。
そういう意味で制度が実施されてそれで影響を受ける側から考えても、これはちょっとやっぱり急には無理がある。
そして今までの配偶者控除の不公平な点は、例えばご主人の年収が一千万以上ありますという人でも奥さんが働いてなかったりすると配偶者控除の対象になるんですよ。
これはちょっと不公平じゃないか?という話でここで言う夫婦での控除、夫婦での合算の年収に対しての、一定の額を超えていなければその人は控除を受けられますよという風にしましょうという話が出てきてるだけど、これもそう簡単にはいかないと思う。
こういう風にモデルチェンジ、モデルチェンジを繰り返してるとますますあたりの旅館が増えてしまう。
もっとスッキリさせなきゃダメです。
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