築地移転判断、年明け以降。小池知事

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過去に地下水調査をすでに5回もしてます。
だから初めてやるわけじゃないんです。
という事はやっぱり地下水が本丸ではなくて利権の問題が本丸という事になる。

新しい豊洲にももちろん色々問題はありますよ。
工賃が膨れ上がっているという事は、資材が高騰してるという言い方もあるけどそれだけでここまで膨らむのか?
でもこれに関してはもうほぼ出来上がってしまっているわけですから、今更立ち止まってしまう事が果たしていいのかどうか?

いずれにしても今のままの築地ではだめです。
ですから小池都知事は確かにこの事は選挙中に言ってたんですけど公約集には入ってないんですよ。
ただやっぱり非常に目立つ事柄じゃないですか。
だから恐らくこれを自分の政治スタイルの象徴的な事にしたいというのはあるんでしょうけど、今この問題をあまりそういう政治の道具にするというのはどうなのかな?

築地の最大の問題点は老朽化です。
で、この築地の移転問題は昭和30年代からあるんです。
30年代から40年代にかけて築地の取扱量が爆発的に増えて、これではもう捌ききれないというところから始まった。
その後80年代の半ばになって消防庁が「もう危ないからこの施設は建て替えなさい」という勧告を出す。
それからさらに30年経ってるんですよ。
85年の段階から、ここに置いたまま施設を建て替えるのがいいのか?
或いは別のところに移転するのがいいのか?という検討が始まります。
そして「これはやっぱり移転した方がいい」という結論に至るんです。
それはオリンピックやなんかよりずっと前から決まった事なんです。
更にそれも「汐留が良い」とか色んな意見が出たけど結局豊洲しかあれだけのまとまった土地を確保できる場所が無いという事でそこに落ち着いたところに、もともと東京ガスの土地でしたから、なんか色んなものが出るという話で東京ガス側の調査もやり、それがほんの少しだけ基準を上回ったという事もあるんですけどそれを土壌を封じ込めるという事で有耶無耶にする。
結局政治的にも実態的にもそれしか無いんですよ。
東京でもそうですけど日本各地にそういうところがあるんです。
それは基本的には盛り土をして、その上をさらにアスファルトで封じ込めてという事でみんな使って行くんです。

2008年にこの問題が話題になった時、大手ゼネコンで土壌改良をやっている部署の人、それから土壌改良を専門になっている業者の人たちが言っていたのは「築地の対処についてはこれ以上ないだけの事はやる事にはなってますよ」と。
更にみんなが口を揃えて言っていたのは「築地豊洲の問題はもう政治問題ですから、我々が別にこれ以上どうこういう次元に無いです」とその時から実は言ってたんです。
納税者としては全然納得できません。
これでまたすごく余計な費用が掛かるんだから。
ですから小池都知事も余分な費用が掛かることについては「これから精査して出さなければいけない」と言ってましたのでそれは出来るだけ早く出してください。
それから一番の問題点を三つくらい挙げてて、第一の問題点として「安全性だ、食の安全というのは肝なんだ」と。
これは仰る通り。
じゃあ今の築地はどうなんだって話しですよ。
ついでだから築地の土壌調査もやったらどうですか?
というのは「築地に移転していいよ」って言ってる人たちの中から「いや、築地の方がもっと凄いものが出てくるかもしれないよ」という声もある。
築地の地歴を考えればそういう声も上がるでしょう。
それよりも何よりも食の安全という事だったら、あそこは生鮮品を扱ってます、特に魚介類。
もちろん伝統的な色んな知恵はあるでしょうが、今どきああいう開放型、つまり閉鎖型じゃない、温度管理が出来ない、その市場はいくらなんでももう時代に合わないですよ。
魚はすぐ腐るから。

で築地市場の取り扱いは80年代に比べてもう4割減ってるんです。
日本は人口も伸びない中で、更に魚食がどんどん衰えていってる。

水産流通の専門家は「築地は最悪の市場です」と言ってました。
「築地ブランドと言って、そう思わされてるのは、あまりよく分かってない一般の人たちだけで、最悪の市場です」と。
つまり温度管理も出来ないし、言ってみれば曝されてるわけですから。
「今どきそんな事では」と。

やっぱり築地市場もどんどん、好むと好まざるとにかかわらず国際化せざるを得ない部分もある。
そうなっていった時に世界中で一般的になっているHACCP(ハサップ)という規格がある。
あの築地市場ではその規格に絶対通りません。
そりゃあ「古い時代からの知恵で築地は事故無くやってますよ」と言うかもしれないけど、現状いつ何が起きたって不思議じゃないです。

東京を小池都知事は「スマートな街にしていきたい」と言ってる。
「伝統もきちっと守りながら、国際的にもアピールできる都市にしていく」という中で新市場というのは欠かせない選択肢なんですよ。
で、もうあれだけ出来てるわけでしょ。
しかし「出来ちゃってるんだからそのまま行くというのは私の都政ではない」と言ってて、それは正論でもあるけど、果たしてそれは築地の問題なんだろうか?
少なくとも今の豊洲という事で言い始めてからだって20年経つんですよ?

この件に関して橋下徹さんがとてもいい事を言っている。
僕はある意味で橋下さんを見直しました。
橋下さんはこう言ってます。
「検証することは、事後でもできる事がかなり多いじゃないか。だからここで数カ月でも遅らせるという事には何の意味もないし、要するに政治的な駆け引きの意味はあっても、政治的には最悪の決断になりますよ」と。
それからもう一つ言ってるのは「知事というのは体一つしかないんだから、やっぱりどこに力を振り向けるかという事が大事だろう」と。
それはまあ戦略性の事を言ってるんですね。
小池さんに今一番頑張ってもらいたいのは次の予算の問題です。
つまり予算をどう割り振るかという事が知事の最大の仕事であって、それには相当の力を割かなければいけないのに、今この築地市場の問題でとんでもない労力を小池さんとその周辺に掛けることが果たしていいのか?
それから市場関係者とよく言うけど、これは市場の組織と都が擦り合わせて11月7日に決めたわけですから。
それをぶち壊すというのはおかしい。
都がなにも独断で決めたわけじゃないですから。
元々は2月だった。
それが道路の建設のために少し速めた。
築地の11月12月の繁忙期を避けるためにも11月7日だという事で、ここはお互い折り合った。
長年ずっと検討してきた中で、そしてここへ来てオリンピックという要素も出てきた。
「都でオリンピックやるんだったら、じゃあこちらもそれを考えて11月7日にしましょう」という事で折り合った。
さすがにこれをまたぶち壊すのはどうなの?
そこが果たして力の向けどころなのかという橋下徹さんの指摘というのは全くその通りじゃないかと思います。
関連書籍 築地市場: 絵でみる魚市場の一日 (絵本地球ライブラリー)
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