サンダース派が猛反発、米民主党大会

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民主党大会に先立って共和党大会がありました。
これもバラバラで、初日に退席する議員も居たくらい。
それからこの代表争いの中で去って行ったテッドクルーズという人もスピーチではアメリカファースト、要するにドナルドトランプと同じような流れの事を言いながら、でもドナルドトランプという名前を言わないという事で、結局普通だったらもう候補に指名される人の名前を挙げて盛り上げていくという流れのはずなのにそういう事をしてない。
ただこの二つの党大会を見てみた時に一つはっきりした事があると思う。
というのはさすがに日本の学者たち、つまり「絶対トランプなんか大統領になるわけないよ」と言って高を括っていたワシントンしか見てない人たちも「これはもしかしたら本当にトランプになっちゃうんじゃないの?」と。
で、ここ一日二日でもうロイターなんかの調査でもとうとうこの二週間でトランプ候補が10数ポイントのかさ上げをして逆転しちゃった。
もう一つは民主党大会で反クリントンという動きがあまりにも顕著。
クリントンという名前が出て「ワアア」っと盛り上がるんじゃなくてブーイングが起こっちゃう。

中身をよく見てみるとそのバランバランだった共和党大会なんですけど締めくくりとして正式に候補としての使命を受けたドナルドトランプがスピーチをした。
この内容というのは割といち早くNHKが全文を日本語で翻訳してウェブサイトに公開した。
ですから結構お読みになった方もいらっしゃると思うんだけど、今までの毒舌というのかな、それはある程度封印しつつも予てから彼が言ってきたアメリカファースト、つまり「グローバリズムよりもアメリカファーストなんだ」ということは言っていた。
それから日本をはじめとした同盟国を叩きに回るんじゃなくて同盟国とはうまくやって行くという風にちゃんとそれなりに行儀よく軌道修正してる。

共和党大会バラバラと言いながらもみんなの一応共通項になったのはヒラリークリントン攻撃なんだけどその中で一番ドナルドトランプが言っていたのは「ヒラリークリントンが国務長官になった2009年以降世界がどれだけ不安定化したか?まず中東を見ろ」という様な感じで言っててそれは確かに事実です。
オバマ政権の8年間によって世界はかなり不安定化した。
その前半部分、クリントンは国務長官だった。
そして更にメール問題も含めてそういう事もあてこすりながら、でも全体としてスピーチはそこそこ悪くなくて、恐らくそれなりに共感するアメリカ人は多いだろうなという印象は受けました。

一方民主党大会なんだけど確かにバーニーサンダースの支持者が抗議行動をしたり、他の地域でも「バーニーの革命はまだ続くんだ」と言っていろいろやってる。
サンダース自身はヒラリークリントンを支持するという事は表明し、ヒラリークリントンも「いくつかの政策を取り入れる」と約束した。
だけどやっぱりヒラリークリントンそのものに実はあんまり魅力が無い、アメリカ人から見た時に。
ヒラリーはファーストレディーだった時はしばしば親リベラル、あまりにもリベラル過ぎると言って批判を受けた。
今のヒラリークリントンはあまりにも体制でありすぎる、つまらないという事で支持者が離れる。
ヒラリークリントンというのはエリートでファーストレディーもやり、上院議員もやり、もう自分たちとは気持ちのかけ離れた人だ、このブログで言うワイン派だと有権者に思われてて「全然自分たちの気持ちなんか代表してくれる人じゃない」と。
彼女の最大の売りはアメリカ初の女性大統領になるかどうか。
で、アメリカ人の多くはそんなのどうでもいい。
オバマさんというマイノリティー初の大統領が出たという事はそれはアメリカにとって一つのステップだったのかもしれないけど「今そんなことどうでもいいんだ」と。
「男であるか女であるかの問題じゃなくて自分たちの問題をいかに解決してくれるかが大事なんだ」というところに来てる。
であるにもかかわらず民主党大会の中で行われた物が何だったのかというとオバマ夫妻が出てきて、まあ結構感動的な演説はしたんです。
やっぱりご夫婦揃って演説が上手い、特にミシェルオバマの演説は、彼女自身もエモーショナルになってちょっと涙で声を詰まらせながら「黒人である自分たちは大統領家族になってホワイトハウスに住んで、ホワイトハウスという奴隷が作った大統領の家、そこで私は毎朝目を覚ます。でもふと庭を見ると自分の娘である二人がホワイトの庭で犬と遊んでるんです」、つまりアメリカというのはこのように進化していく国なんだ、だからガラスの天井を突き破るためにも私はヒラリークリントンに女性初の大統領になってもらいたいみたいな感動的なスピーチをする。
ご主人の方も「私が開いたのと同じ道をヒラリークリントンも開いてくれ」というすごく上手なスピーチをしたけど、つまり女性大統領という事しか売りが無いんですよ。
そして残念ながら意外と嫌われている。
好感度が高くない。
そういうところで、まだ全然分からないし政治的には未知数なんだけどドナルドトランプに期待を持つという人が結構多い。
とは言ってもアメリカの大統領選挙というのは選挙人を選ぶ選挙なんですけど、「この地区を抑えれば」というところでもかなりトランプの支持が上がってきてる。
さらに数日前、「どっちを支持しますか?」という大雑把な聞き方ではなくて「テロが続発してます。このテロリズムに対してどちらがよりよくハンドリングできると思いますか?」というアンケートでは圧倒的に実はドナルドトランプなんですね。
日本だったら大事件、大事故、大災害が起きた時は大体選挙結果は与党に有利に働く。
つまり安定という事を求める。
普通に考えたら安定という事で言うと国務長官までやったヒラリーの方が政治手腕としてはあるだろうから「まあそっちの方が安心だろう」という風に思うと思うでしょ?
でも全くの素人であるドナルドトランプの方がうまく対処できるんじゃないかという風にかなりの人が思ってる。
20ポイント以上差がついてる。
そういう意味ではいよいよトランプ大統領という事を視野に入れざるを得なくなってきた。
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