女性英首相誕生へ、メイ氏ら決戦へ。サッチャー氏以来

女性英首相誕生へ、メイ氏ら決戦へ。サッチャー氏以来
イギリスではまだ「女性首相誕生」と言ってる。
こういう伝え方はマスコミがしてるのか?
それとも世間がそうだからマスコミが追従してるのか分からないけど、何しろ俗人的な事だけを先に言うんですよ。
政策とか考え方じゃなくて。
「女性だ」とか「誰かの息子」だとかそういうのが先で、今度の東京都知事選もそうで誰がどういう東京都を作るのか分からない。
つまり例えば片岡愛之助さんという歌舞伎役者居ますが、誰も歌舞伎の内容を知らない。
だけど誰と結婚したとか奥さんが歌舞伎界に入れるのかどうかとかを詳細にわたって流す。
一体なんだこれは?

だからこれはマスコミが人の事ばかり報道してるからか?
まあ報道というのはみんなが興味ある事をやるんだから日本人の感性なんだと言われればそうなんだけど、イギリスもそうなのかなあ?

そういう一面もあるんでしょう。
大衆紙というのは依然としてイギリスでもすごく支持を受けてる。
ただ日本は特に、どんな仕事をしてるのかとか、何を言っているのかよりも誰が言っているのかという事が重要なんですよね今だに。
これは大変問題で、特に政治を語っていくうえではどんどんレベルを引き下げていると思います。
だから安保法案の審議の時にタクシーの運転手が「こんな国会の議論でいいんですか?」と僕に言ったりする。
そういうレベルまで下がっちゃって、お互いに議論してもなんか変な人間的な事とか、「あなたはトイレに行くのか?」とかそんな事ばっかり言ってる。

ただそうは言ってもイギリスは今回EUの離脱という事があった。
EUの側ではクォーター制、女性推進制をどんどん進めている。
これに一番反対したのがイギリスです。
イギリスは案外ヨーロッパ諸国の中ではクォーター制も無いために他の国々に比べるとちょっと女性の割合が少ない、特に政界では。
クォーター制というのは4分の1入れるというよりも要するに女性を定員までは絶対に入れるという制度です。
それを反対してきたのがイギリスとドイツ。

メイ氏が今言ってるのはとりあえずEU側との協議をするための体制をまず整えなければいけない。
イギリスにとって最もいい形で、離脱というのは国民投票の結果なので重く受け止めるという事だと思います。
ですからイギリスの利益を最大化していくためにまずはEUとの交渉のための体制を整える。
そこにまず時間を掛けたいという事を言っている。

で、対抗馬であるもう一人の女性レッドサムという人は「いやいやそうじゃない。もうさっさと事は進めなきゃいけないんだ」と言って一応対抗軸を打ち出している。
ただ二人は女性ではあるけど政治的キャリアとしてはずいぶん差がある。
メイさんというのは元々普通に行けばキャメロンさんの後になってもいいと言われてきた。
そこにボリスジョンソンという荒れ玉が現れたんですが降りてしまった。
だからメイさんがほんとの本命になっていく。

実は離脱派の方でボリスジョンソン以外にも何人か居たんだけどこの男どもがみんな腰が引けてしまったので結局レッドサムさんになっていったという流れですから。
この人にはまだまだ閣僚やなんかの経験が足りないんですね。
そういう意味で恐らく勝負にならないでしょう。
票も今の段階ですでにかなり開いてますからメイさんがなる可能性が非常に高い。

今度のEU離脱は経済的なものよりも政治的な匂いが強い。
イギリスにとっては最初からフランスドイツ嫌なんだから、別にフランスドイツと一緒になってEUやっていかなくてもいいよと。
むしろ壊しにかかると言ったら極端だけど、壊しにかかってもいいような政治的スタンスで居たと思う。
それは日本に居ると分からない。
イギリス、フランス、ドイツは一緒に見えるけど歴史的にはナポレオンもヒトラーも居るし、ずーっと長い間大陸との溝は深いから何もそれ程驚くことも無い。
イギリスと大陸ヨーロッパというのは法律から何から全然違います。
特にEUの本部やEU議会というものが理想とする何かをやって行こうと言ったってイギリスではそれをすぐにルール化する事さえなかなか難しいという事がある。
でイギリス人は別に端からフランスやドイツと一緒になりたいとか一つになりたいとか全然思ってないですから。

イギリスの力を侮ってはいけないのは今はこの結果に右往左往しているように見えますけどイギリスというのは政治力だけで生き残ってきた国なので、今ヨーロッパ全体に広がっているEUに対する不信感。
例えばフランスなんかでも極右という風に表現はされているけど国民戦線があれだけ支持を得ていてひょっとすると来年大統領選挙に勝つかもしれないとまで言われている。
国民戦線の党首はEUを最初から支持してませんから。
それからイタリアの五つ星運動とスペインの極左政党。
こういう右左入り乱れての言ってみれば反EUみたいな動き。
こういうものの流れを十分読みながらEUそのものを段々瓦解させていこうという政治的な流れがある。
この後ろにイギリスは全然係わってないと言えるんだろうか?
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