比大統領、ドゥテルテ氏が就任。波乱の船出

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犯罪と汚職の撲滅を最重要課題に掲げているドゥテルテ氏は就任演説で「法が許すあらゆる手段を使い犯罪を阻止しなければならない」と改めて強調した。
清貧をアピールする狙いもあり市民式は恒例の華美な式典を避けマラカニアン宮殿内で招待客約600人のみの極簡素なものにした。

この簡素というところがこの人の好感度の高いところではあるんですよね。
選挙戦の時もそうだったんだけど徹底してお金を掛けないという事をアピールしてた。
但し二つほどちょっと困ったところがありまして一つは「就任中は誰のインタビューも受けない」と言ってしまうようなちょっと困ったちゃん。
もう一つは簡素にという事はアピールしてはいるけど実際にはこの人の地盤であるところのダバオ、ここは自分の息子娘に言ってみれば世襲させてる。
ですからそういった色んな利権の世襲という事も当然あるだろうし、或いは日本のメディアはこの人を過剰に親中派に仕立て上げようとしてる。
要するに中国から「鉄道を作ってあげるよ」というオファーがあって、「くれるものは貰えばいいんじゃないか?」という感覚なんだけど一体そこにドゥテルテ氏個人にもメリットはもたらされてはいないのか?
こういう事も疑わしくはなりますよね。
それは今の段階では何とも言いきれない所がある。

もう一つフィリピン国内で話題になっていることは麻薬の常習者がどんどん自首してもう捌ききれないぐらいの事になってる。
というのはドゥテルテが治安を良くするために麻薬犯罪に係わった人、売人やなんかを撃ち殺してもいいという事を言っちゃった。
だから「撃ち殺されるよりも自首しよう」みたいな話でもう自首してきた麻薬常習者だらけ。

今までなんでも商い出来ると言われていたフィリピンが変わるんじゃないかという事で、荒っぽい言い方ではあるんだけど要するに投機筋とか国際的なIMFも含めた機関はこのドゥテルテ氏によってフィリピンの経済はさらに浮上するんじゃないかという評価をしてる面もある。
やっぱりフィリピンが投資環境或いは経済力がさらに付いてくるための一番阻害要因になっていたのが治安の悪さなので、荒っぽいやり方ではあるけどもしそれを達成できればフィリピンは非常に経済的飛躍を遂げるんじゃないか?
今までのアキノ路線を踏襲するとも彼は言いましたから。
そういう意味ではイギリスのどうしようもない人たちとは別の意味で、当初予想されていたよりはかなり堅実な路線も取りつつあるんですね。
安全保障に関してはアメリカや日本と一緒にやっていく。
経済についてはアキノ路線の踏襲という事は、アキノさんは今まで6%ぐらいの堅調な経済成長をしてきた。
貧困層に対して現金給付もしてきた。
こういう様な事を自分も踏襲していくよ。
そして日本がおそらく最大の投資先になるのかな?
ですからそういう国々とやっていきますよという事は表明し、治安については今までダバオで培ってきた荒っぽい手も使って良くしていく。

但しここがおかしいんだけど今までアメリカ政府やアメリカの人権団体等がこのドゥテルテ氏をすごく責めてきた。
そういう意味でこの人は大統領になる前は反米的な人じゃないかと言われてきたんだけどそれはダバオで私兵集団的なもの、自警団と呼んでるけど市長の私兵的なものを使って荒っぽい手段で犯罪者の摘発をやり過ぎたって事が人権的にどうなのかって事でずいぶん批判されてきたんですよ。
で、人権団体は相変わらずなんだけどアメリカの公的機関に近いところはあんまりこのドゥテルテ批判をしなくなったんですね。
やっぱりあんまりこの人を批判して角を矯めてしまうよりはフィリピンの治安を良くしてくれるんだったらそれはそれでよしという判断なのかもしれません。

そして来月にはいよいよ国際司法機関の、南シナ海に関する判断が出ますから。
これについて中国は色んなジャブを撃ってきてますけどどういう応酬になるのかという事は注目です。
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