EU、英に移民で例外認めず。市場参加に条件part2

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イギリスのEU離脱をリードしてきたボリスジョンソンという前ロンドン市長。
この人が当然次の首相を狙うんだろうと思われていた。
しかし「いや、出ないよ」と言ってしまった。
ちょっと今旗色が悪いという事を察したのか?
要するにこの人、離脱を一生懸命煽っているときは「離脱の具体的な絵姿が出てない」と言ってた。
離脱するかしないかの国民投票なんだけど、じゃあどういう形で離脱をするのかという事について具体的には示されないままの国民投票だったんですよ。

このボリスジョンソンは「私は離脱したほうがいいと思う」という事だけは主張しつつも「じゃあその絵姿は?」と聞かれたときに「離脱が決まった後に明らかにします」と言ってた。
だからみんなが「じゃあ次はリーダー狙うんだな」と期待もしていたにもかかわらず「やっぱりやーめた」という事でボリスジョンソン最低だなという事になっちゃってるんですよ。
ただイギリスも残念ながら政治に人が居ないのかなという風に思わざるを得ないんだけど今回まず国民投票をやったという事。
これはそもそもキャメロン首相が要するにイギリスとしての最も重要な決断を国民に丸投げした。
確かに国民の声を政治に反映させることは大事だし民主主義においてそれは一つの手法ではあるけど、いちいち大事な事柄を国民投票してたら政治家なんて要らないんですよ。
しかもイギリスの政治システムから行けばそれはそれとして吸収しながら、バランスを取りながら政治をしていくというシステムになってるはずです。

今年の初めにEU側とイギリスの間でずっと条件交渉をしていた。
というのはイギリスは予てから移民の問題やなんかを含めていいとこ取りをしようとしていたんですよ。
特に去年なんかは難民の問題がありました。
あれについてもイギリスは受け入れ人数が非常に少なかった。
それことをドイツをはじめ他の大陸ヨーロッパから批判されていたんだけどそこはイギリスはガードしてた。
世論の中ではEUを離脱するとどんどん人が入ってくる、特に東欧諸国からは何の手続きも無く入ってきてイギリス国民と全く同じ権利を得られるという事に対して反発が非常に強かった。
ですからここからさらに一歩EU側にイギリスだけ特別な条件を引き出そうと言ってキャメロンさんが交渉してたんだけど、もうこれ以上は無理という事で匙を投げて国民に意思決定を委ねてしまったというのが今回の経緯なんですね。
そういう意味ではキャメロンもボリスジョンソンも非常に無責任な政治家という事が言える。
たとえ自分がどんなに非難を浴びようともやっぱりイギリスが中長期的に様々な危機にさらされるかもしれないという事態なのであればキャメロンさんが踏ん張るべきだったと思うし、ボリスジョンソンはヘリコプターで飛び回ってまで(普段自転車に乗ってた人が)国内全部遊説して歩くほどやったのであれば責任を取って党首選に出るべきなんですよね。
なぜそういう事をしない二人なの?という意味でイギリスもなんだかなあという感じが見えてきましたね。

国民の間では「騙された」と思ってる人も居る。
それは何故かというと保守党労働党以外のかなり移民の問題やなんかで先鋭的な主張をしているイギリス独立党という所の党首は「今までEUに対して拠出してたお金を健康保険に使いますよ」という事を公約のように言ってた。
ところが離脱が決まった瞬間にすぐにメディアのインタビューに答えて「あれはちょっと出来ないかもしれない」と。
こういう政治家が沢山居るんですよ。
今度次の保守党の選挙戦に女性を含めて5人出るんですけどその中にもっと傑出したリーダーが出てこないとイギリスの政治も混迷したままになります。

労働党は労働党で今お家騒動になってる。
前のブレア首相は今非常に危機的な状況にある、過去の事をいろいろほじくられて。
労働党自体もひょっとすると瓦解しかねない。
ですからイギリスの政治の体制自体を揺るがしかねない事態になってる。

経済の点では当面は相当色んな打撃を受ける。
なんだけどイギリスって元々政治大国なんですね。
政治力だけで今まで生き残ってきたような国なのにそのイギリスの政治がもはや危ないという状況に来ている。
「あとしーらない」みたいな人ばっかりですから。
それじゃあダメなんですよ。
関連書籍 ふしぎなイギリス (講談社現代新書)
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