EU離脱と残留が大接戦

EU離脱と残留が大接戦
離脱が勝ったわけですがむしろ良かったんじゃないですか?
中央銀行の総裁が集まって強力な声明を出すと言ってた。
つまりこんな事になるとみんな対策を取る。
対策を取りまくった結果、世界経済がすごく良くなるんじゃないか?

要は金融緩和しなきゃいけないという事なんですが今は政治的な理由で金融緩和にブレーキがかかってる。
それがこういうデカい政治的イベントがあると今まで言ってたちんけな政治的理由を全部洗い流してしまう。
そして「これはしょうがない、もう金融緩和だ!」という感じでお金がバアアっと出てくる。

ヨーロッパ中央銀行ECBとイギリスの中央銀行BOEはすでになし崩し的に金融緩和始めてるんです。
それでユーロ安やポンド安になってる。
それによってドル不足になることもあるからという事で中央銀行が連携してFRBから低利でお金借りて「ドルが足りないところにガンガン貸しますよ」みたいな事もやりますよという事を事前に宣言してる。
各国でショックを吸収するには金融緩和が一番いいですから。
日本も年間80兆今国債買ってますけど100兆とか120兆買うとなると国債が足りないので、じゃあ建設国債も出しますか?とか財投債も出しますかという事をやる。
「増税しないので財源が」と言ってるアホが居るので「まあいいですよ、しばらく国債で」と。
それで何がペナルティーかというとインフレになるのがペナルティーなんですけど日本は今デフレなのでペナルティーじゃないんですよ。
だからこういうのをガンガン進めてしまえば空前の好景気がやってくるかもしれない。

EU自体が持たないんじゃないか?
脱退の手続きに6年かかる。
手続きだけじゃなくてイギリスはどういう形で脱退するのかという事が何も描かれてない。
具体的な絵姿を作っていくという時間がある。
その間反EUという動きは加速してるんですよ。
例えばフランスの国民戦線、日本では極右なんて言われてるけどマリーヌルペンという女性の弁護士出身の党首が率いているところ。
マリーヌルペンは来年のフランス大統領選挙ではオランドより強いと言われてる。
最有力候補と今のところは言われてる。

今のルペンの戦略というのは他の国でも起きててつい最近イタリアローマで女性の37歳の市長、ビルジニアラッジという大変美しい人、この人も弁護士出身なんだけど五つ星運動という新興政党の人なんだけどイタリアの中でこの政党が凄い支持を受けていて、この政党を作った人、ベッペ・グリッロは今は表舞台から引いてるんです。
朝日新聞はベッペ・グリッロを党首として結構紹介してるんだけどもうこの人の時代は終わりつつあって、マリーヌルペンの時と同じように要するにこうしたローマの市長だとかトリノでも女性市長が誕生した。
女性の新たなリーダーを表に出して党のイメージを随分ソフトに変換していってるんですよ。

で元々はこの五つ星運動も反EUではなくて反ユーロ。
イタリアはリラからユーロになって一つも良い事が無かったという事なので反ユーロ。
それから反移民という事で持続可能性の高い社会を目指そう、そしてイタリアの伝統でもあるマフィアとの癒着も含めた政治的な腐敗。
これを止めていこうというような運動で結構人気を得ている。
フランスも国民戦線がそういう感じ。
スペインでもポデモスという左派の新興政党が支持を集めてきてる。
イギリスは英国独立党というナショナリストの政党はあるんですけどそれ以外に今回ついこの間パキスタン系のロンドン市長が誕生しました。
彼の前任者のボリスジョンソンというイギリスの河村たかしさんみたいな人、実はオスマン帝国の血も流れてるというこの変わり種の市長が何回も、最後の最後までヘリコプターで国内を飛び回って離脱を呼びかけていた。
でキャメロンが結構安泰と思われてたんだけどパナマ文書の件で急に人気が落ちちゃった。
保守党としては次の大玉としてボリスジョンソンが出てくるんじゃないか?
という事が言われてるのでもし離脱派が負けていたとしてもイギリスの半数近い離脱もよしという民意は残る。
これがボリスジョンソンを中心に纏まってくると大変強い意志になる。
さらにフランスではマリーヌルペンを中心にしたそういう勢力がある。
イタリアでも新しい新興勢力があるという事でもう右とか左とかの枠組みじゃない。
EUとかユーロという非常に幻想的な物に対する失望感がヨーロッパを覆ってきてるので6年間イギリスが手続きに掛かってる間にもうEUが持たないかもしれない。

移民に関しても排斥という事ではなくてイギリスではキャメロン首相は「年間10万人までに制限する」という一応宣言をしたんです。
でもできない。
実際には36万人くらい人が来てる。
「公約と違うじゃないか」と言われるんだけどそれは何故かというとEU議会とかEU本部というところがあるのでイギリスだけで政策が決められないというジレンマに陥っちゃってる。
だったらそんなもん抜けたらいいじゃないかというのがイギリスの人たちの考え。
やっぱりイギリスは大陸ヨーロッパとは法律も何もかもみんな違うので、一緒に居ること自体に相当色んな軋轢を伴っているはずですよ。
あと純粋に経済学的に言うと共通通貨ユーロにはそもそも限界があってあれは最適通貨圏というエリア以上に拡大できないんです。
ドイツ、フランス、ベルギー、オランダ辺りは外政的ショックがあると大体同じように経済が動くのでそういうところは共通通貨に出来るんですけどスペイン、イタリアでもぎりぎり入って大丈夫か?ぐらいのやつをギリシャとかエストニアまで拡大しちゃう。
合うわけないじゃないですか。
ギリシャはもっと金融緩和必要なんだけどドイツは要らないとなって結局公立の学校みたいなもんですよ。
平均的な生徒に合わせて授業すると出来る子にはつまんないし出来ない子には早すぎるという問題が生まれてしまうので結局ダメです。
それぞれに家庭教師就いた方がいいんですよ。
つまり通貨ってバッファー(緩衝材)になって経済をある程度よくするために働くので、ギリシャは自国通貨というバッファーを失って今酷い目に合ってますよね。
ギリシャにとっては酷い金融引き締めだし金縮財政も強いられてるので国民の怒りも爆発する。
そういう政治的な理由でEUが自滅していく可能性も十分あると思います。
関連書籍 EU騒乱: テロと右傾化の次に来るもの (新潮選書)
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