北朝鮮ミサイル「ムスダン」連続発射

北朝鮮ミサイル「ムスダン」連続発射
元々北朝鮮が発射したムスダンというのはソ連が開発した潜水艦発射型の弾道ミサイルの派生型なんです。
これを開発して3200キロ、要するにアメリカのグアムを射程に入れる。
グアムというのはアメリカ西太平洋の戦略拠点でその後ろに太平洋艦隊の司令部があるハワイがあり、そして西海岸。
アメリカの方は日本列島を含めて4段階で太平洋域の防衛ラインを引いてる。
その中で純然たるアメリカの軍事拠点のグアムを狙おうという事で脅しですよね。
グアムはほんとに小さい島ですよ。
あんなところにアメリカの戦略爆撃機が集中してたりします。
そこを狙おうというのがテポドンでありムスダン。

ずっと失敗を重ねてきました。
技術は伸びたという事なんだけど確かにそうでしょう。
ここまで短いスパンで北朝鮮がミサイルを発射し続けるというのは近年稀です。
これはトップの金正日の司令でしょう。
「間違いなく成功させろ」という事でこのミサイルを持つことによってアメリカを振り向かせようとしてる。

400キロと言うんですが元々ムスダンは3000キロの射程距離を持ってる。
400キロだと8分の1くらいの距離ですからこれは成功したとは言えない。
だから失敗したという話になっている。
だけど技術が向上していくというのは確かにその通りで、ミサイルというのは失敗を重ねることで成功に近づいて行きます。
種子島から打ち上げられるH2ロケットも4回連続で打ち上げに失敗して、完璧を求める日本人というのはこういう事があるとすぐ「日本の宇宙開発は終わった」とか「これはもうどこどこに抜かれる」だとかそんな話をずーっとする。
違うんですよ。
失敗をすることによって軍事技術や宇宙のロケットというのは限界が分かるんです。
だから「これはこういう風にしたらいいんだな」という事で失敗を重ねた方がいいものが出来ますから。
最初から成功するようなものというのは科学技術の集大成とは言えないです。

北朝鮮がどんどんミサイルを開発していく。
かつて北朝鮮が作ったスカッドというミサイルをイランとイラク両方に渡して撃ち合わせた。
その時に両方に観戦団を置いて弾道データを取る。
品質を確かめるためによその国に撃たせる。
だから中国でもちょっと品質ダウンさせた物をパキスタンに渡してパキスタンに飛ばさせるとかそういう事をやるんですよ。
北朝鮮もミサイルを開発したらパキスタンに供与したりイランに持って行ったりという事で性能をどんどん確かめてる。
ところがムスダンというのはどこにも買い手が無いから自分たちでやるしかない。
だからある意味彼らにしてみたらモーターショーと一緒です。
「見てよ」、そして成功したとなったら「はい誰か買う人いませんか?」とこうなる。
だからこれは放ったらかしにはできないです。

物凄い究極の皮肉を言います。
グアムまで届くミサイルを北朝鮮が開発したらアメリカも本気になって北朝鮮に対処します。
それでなかったらアメリカは「自分のところは関係無い」という態度を取るんです。
但し在日米軍がありますから、横田基地、横須賀、佐世保、沖縄、ここはアメリカにとって世界戦略に必要な所ですから。
日本を守るとか極東アジアの問題だけじゃなくて世界戦略の問題があるのでここを狙われたらもうアウトなので、日本列島を狙われることについてはアメリカはものすごく神経を尖らせます。

北朝鮮はムスダンを成功させるために間違いなく続けて撃ってきます。
で400キロ、600キロ、800キロ、1000キロ、そうなると日本に届きますからね。
こうなった時が怖いです。
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