サミット議題に南シナ海問題。中国、包囲網警戒

サミット議題に南シナ海問題。中国、包囲網警戒
「G7の国々に世界の問題をコントロールする力は無い」、これと同じことを日本のメディアが言ってる、「G7だけではだめだ、中国やロシアを入れないのはダメだ」みたいな事を言ってるんだけどこれは10年以上前にそういう話があってそれで例えばG20みたいなもっと拡大した物を作ったり、或いはG8といってロシアを入れたりしたんだけど結局のところ立ってるとこが全然違う人たちと話し合いをしたからと言ってじゃあ世界をうまくいい方向に誘導できるかというとそうじゃないって事が分かったからG7なんです。
よく安倍さんも言うんだけど「価値観を共有できる国々で集まって今後あるべき方向を出そう」というのがG7ですからそこで「これについては問題だね」という事は当然挙げて行く。
で南シナ海に関してはカンボジアとラオスに王毅外相を派遣して40か国以上の支持を取り付けたってどういう支持かよく分かんないんだけど?
ちょっと名前挙げてみてって感じなんだけど、もう間もなくフィリピンが提訴した国際司法機関の判断が出ます。
ですから中国も相当この問題については焦ってもいる。
だけどこの10カ月の間にすごい勢いで埋め立ての施設を増殖させてる。
そういう状況にある中でこのG7の会議そのもの、特に日本が議長国であるサミットそのものに対してああだこうだ色々言ってくるという事の前提には、この会議の前にオバマ大統領がベトナムに行ってます。
そしてとうとう長年の懸案だったんですけどベトナムに対してアメリカが武器を輸出するという事で武器の禁輸を解きました。
これは南シナ海の問題を中心に中国との関係が非常にまずいから、という様な流れに日本のメディアの報道からでは見えてしまうんだけど、ベトナムに武器を輸出するかどうかという問題はブッシュ政権からあった問題なんですね。
ただそのころから何が足枷になってたかというとベトナム国内の人権問題なんです。
これを問題にして、「そういう国であるにもかかわらずアメリカが武器を輸出してもいいのか?」という事。
ただ一方でベトナムというのはベトナム戦争の経緯と今の社会主義共和国の建国の経緯を考えれば元々ロシアと非常に近い。
でロシアが安全保障の面でもいろいろサポートしていた。
それはベトナムにとってありがたい事ではあるんだけど、特に中国をけん制するうえでロシアが後ろについてるというのは非常にありがたい事ではあるんだけど、こと武器兵器に関して言うとロシア製を売ったり譲ったりしてもらってもねぇ。
やっぱり最新鋭の物、よりいいものをベトナムとしては使いたい。
そうするとやっぱりアメリカからという事になる。
今は特に海上における様々な警備行動をするにあたってはアメリカ海軍、そして日本の自衛隊との協力関係というのは不可欠なんですね。
そういう意味ではこのオバマ大統領のベトナム訪問、しかもオバマさんという非常にリベラルな、特に人権問題を本来非常に気にするであろう大統領のところで一つの英断がされて武器の禁輸を解くという事になった。
これも中国にとっては非常に気持ちの良くない事。

もう一つはフィリピン。
フィリピンの大統領政権は終わりました。
で、あのドゥテルテが本当は何を考えているのか分からなかったんだけど、彼がようやく選挙終わって落ち着いて、この前なんて夜中に始まって明け方まで記者会見をやった。
どんな人なの?
飲みながらやってるのかな?

今まではダバオの市長だったんだけどダバオ王国の王様みたいな感覚。
日本で言うと東京のメディアがどこかの首長のところに初めて大挙して取材に訪れるみたいなものですよ。
これまでドゥテルテの言ってる事がいまいち分からないという事が多かった。
「俺の言ってる事が分からなければダバオの今まで聞きなれてるメディアにお前ら聞いて勉強しろ」という事も言ってる。
その割にはそれだけ長い記者会見やってるんだけどそういう中ではやっぱりさすがにこの人というのはそうおかしな人というだけではなく「日米との協力が大事だ」と言ってるんです。
ただ自分は中国ともどことも戦争する気は無いから出来るだけそれを避ける方向に行きたい。
そのためにもアメリカや日本も含めた、つまりアメリカ陣営との協力が不可欠だという事をハッキリ言い始めてる。
ですから一番南シナ海で中国の相手になるであろうという風に考えられていたのはベトナムとフィリピンなんだけどこの二か国がどうもアメリカの海軍力と一緒にやっていきたいという風な流れになってきているという事も中国にとっては非常に良くない。

元々南シナ海の問題というのは単なるアジアのローカルな問題の一種だった。
それをG7の会議で議題にし明確に文書に残すという事になればもうこの問題は世界の課題という事になる。
そういう意味でこれは中国にとっては非常に嫌な、強烈すぎるメッセージというかアピールになる。

そうは言ってもサミットは法的拘束力があるわけでも何でもありませんから。
ヨーロッパの人たちにしてみればアピールには参加するけど別に自分たちの国に帰っちゃえばあまり関係無いといえば関係無いんですよ。
だから当事者として対処しなければいけないのはアメリカ軍であり日本も含めたアジア各国という事になるわけなので、今後どういう風にこれを具体化していくかという事です。
関連書籍 南シナ海: アジアの覇権をめぐる闘争史
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